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王毅外交部長、中国の外交政策と対外関係について内外の記者からの質問に回答
2024-03-11 14:35

 2024年3月7日、第14期全国人民代表大会第2回会議のテレビ記者会見がメディアセンターで行われ、王毅外交部長は中国の外交政策と対外関係について内外の記者からの質問に答えた。


 王毅:報道陣の皆さん、こんにちは。「両会」の期間中、皆さんと再会できたことを嬉しく思います。当面、世界構図は深く変革しつつあり、人類社会は多重なチャレンジに遭われています。変乱が入り混じっている国際環境に直面し、中国は断固してこの世界の平和のパワー、安定のパワー、進歩のパワーであり続けます。習近平総書記は中国共産党第二十回党大会で指摘されたように、今我々がいる時代はチャレンジに満ちる時代でありますし、希望に満ちる時代でもあります。中国は断固して歴史の正しいサイドに立ち、人類文明の進歩のサイドに立ち、平和、発展、協力、ウィンウィンの旗を高く揚げ、断固して世界の平和と発展を守る中自らの発展を求め、自らの発展をもってより良く世界の平和と発展を守っていきます。第二十回党大会の報告で、中国共産党は中国人民のために幸福を図り、中華民族のために復興を図ると同時に、人類のために進歩を求め、世界のために大同を求めていると強調されました。これは我々の使命、我々の責任、我々が追求する目標でもあります。それでは、皆さんの質問に答えたいと思います。


 CCTV記者:去年、中国外交はどのような際立った成果を遂げたのでしょうか?中央外事工作会議で、中国の特色ある大国外交はより業績ができる新たな段階に突入すると指摘されましたが、今年に期待すべきなハイライトを紹介してもらえませんか?中国外交はどんな面でさらに業績を上げるのでしょうか?

 王毅:2023年は中国外交の開拓の年であり、収穫の年でもあります。習近平同志を核心とする党中央の力強い指導のもと、中国外交は第二十回党大会の精神を深く貫徹・実践し、国際の団結と協力の促進に中国の行動を取り、各種の危機やチャレンジの解消に中国の方案を提供し、世界の平和と発展の事業の推進に中国の貢献をし、中国外交理論と実践の新たな境地を切り開きました。

 一年来、習近平主席は二つのホームグランド外交活動を主催し、三つの多国間サミットに出席し、四つの重要な海外訪問を展開し、百回あまりの会見、通話を行いました。元首外交は日増しにかけがえのない戦略的・牽引的な役割を果たしています。人類運命共同体の構築は中央アジアとインドネシア半島でフルカバーを実現し、中国ーアフリカ、中国ーASEAN、中国ーアラブ、中国ーラテンアメリカの運命共同体構築は新たな成果をあげました。第三回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムを成功裏に開催し、「一帯一路」共同建設が質の高い発展の新段階に入ることを推し進めました。ブリックスの歴史的な加盟国拡大を実現させ、「グローバル・サウス」の連合・自強の新たな一章を切り開きました。サウジアラビアとイランの歴史的な和解を促進し成功させ、ミャンマー北部における停戦の合意に達成し、すべてのホットイシューと衝突の政治的解決を堅持してまいりました。一切の強権やいじめの行為に断固して反対し、国の主権安全と発展利益を力強く守りました。弛まず人民のための外交を堅持し、国の発展と安定の大局を後押ししました。

 去年年末に開催した中央外事工作会議で、習近平主席は当面と今後一時期の対外活動を全面的に配置し、新たな征途において中国外交戦略のトップデザインを形成しました。我々は会議の精神を深く学び、貫徹し、習近平外交思想をガイドとし、人類運命共同体の構築を推進することをメインラインとし、より前向きで進んだ歴史的責任感、より活力溢れる革新的精神をもって、中国の特色ある大国外交のより業績がある新たな局面を切り開いていきます。

 我々はより自信を持ち自立し、中国外交の品格を練っていきます。終始して国の発展と振興を自分のパワーの基点に置き、中国人民の前途と運命を自分の手に把握します。断固して独立自主の平和外交政策を堅持し、断固して国家主権と民族尊厳を守っていきます。

 我々はより開放で包摂し、中国外交の胸襟を示していきます。グローバルパートナーシップのネットワークを開拓し、新型の国際関係の構築を推進し、異なる文明の相互尊重と相互参照を促進します。大国関係の安定を維持し、周辺諸国と手を携えて前進し、グローバル・サウスと共に振興を図っていきます。

 我々は公道と正義を主張し、中国外交の気骨を表していきます。真の多国主義を実践し、国際関係の民主化を推進します。広範な発展途上国の正当な利益に関わり、人類の前途と運命に関わる原則的な問題においてより旗幟鮮明で、責任を担い、歴史が前進する正しい方向を堅持していきます。

 我々は協力ウィンウィンを推進し、中国外交が目指すものを固く守っていきます。揺るぎなく団結と協力の正しい道を歩み、前向きに地域のホットイシューと世界規模の課題の解決により多く中国の方案を打ち出し、より多く中国の知恵を貢献し、より多く世界の平和と発展に有利である公共財を提供し、絶えずに中国の新たな発展をもって世界に新たなチャンスを提供していきます。


 ロシア・トゥデイ記者:今年はロ中国交樹立75周年です。この数年間、二国間関係は未曾有の高水準に達しました。現在、国際関係がモデルチャンジをしている中、如何にして露中協力の潜在力を最も効果的に引き出せるのでしょうか。

 王毅:習近平主席とプーチン大統領の戦略的リーダーシップの下、中露関係は持続的に高水準で発展しました。双方は政治的相互信頼を一層強固なものにし、互恵協力の優位性を相互補完し、民間交流の熱気が高まっています。去年、双方の貿易額は記録的な2400億ドルに達し、2000億ドルの目標を前倒しで達成しました。ロシアの天然ガスが中国の多くの家々に入り、中国の自動車がロシアの街中の至る所を走っているのは、両国互恵協力の高い強靭性と大きな将来性が十分に見られたものです。

 中ロ関係を守り、より良く発展させることは、双方が両国人民の根本的利益に基づき下した戦略的選択であり、更に世界の発展大勢に順応する必然的要求であります。世界の主要大国と国連安全保障理事会の常任理事国として、中ロ両国は、古い冷戦時代と完全に異なる大国関係の新たな模範を作り、同盟せず、対立せず、第三者を標的としないことを基礎に、恒久的な善隣友好を堅持し、全面的戦略協力を深めます。世界大勢ではっきりと示されているように、覇権は人心を得られず、分裂に前途がなく、大国は対抗してはならず、冷戦は二の舞いを演じるべきではありません。中ロ関係は世界多極化と国際関係民主化の時代の流れに応じており、グローバル戦略の安定の維持、大国関係の調和の確保、新興大国の協力の推進にも重要な価値があります。

 今年、中ロ両国は国交樹立75周年を迎えます。双方は共同で『中ロ文化年』を開催し、両国関係が新たな発展のチャンスに直面します。中国側は、ロシア側とともに、更に協力の新しい原動力を育て、絶えず両国人民友好の基礎を固めたいです。ロシア側は、今年BRICSの議長国を務めているの対し、中国側は、下半期に上海協力機構(SCO)の議長国を引き継ぐ予定です。双方は国際多国間協力を強め、真の多国間主義を実行し、国連を核心とする国際システムを維持し、地域と世界の安全・安定を守っていきます。


 『人民日報』記者:中央外事活動会議では、「人類運命共同体の構築は新時代中国特色のある大国外交が追求する崇高な目標である」と指し示されました。近年、中国は多くの国々と運命共同体を共に構築すると公表しました。人類運命共同体構築の見通しについていかがお考えでしょうか。

 王毅:人類運命共同体の構築は、習近平外交思想の核心的理念であり、どんな世界を作るのか、如何に作るのかといった質問に対する中国の方策であります。

 習近平主席が何度も強調したように、人類が同じ地球村に暮らしており、同じ大船に乗っています。直面する様々なグローバル課題を前に、各国は歴史、文化ひいては地政学と社会制度の違いを乗り越え、共に人類が唯一生存することができるこの星を良く守って作るべきです。この重要な理念は、習近平主席の大国指導者としての広い歴史的視野と世界を思う心持ちを表し、ゼロサム・ゲームの古い思考を打ち破り、人類文明の道義的高地に立ち、各国人民の普遍的な願望を集め、世界百年間なかった変局が加速するこの歴史の節目において、人類がどこに向かっているのかという課題に正しい方向を示しました。人類運命共同体の構築はすでに時代の前進を導く輝かしい旗印になっており、新時代中国特色のある大国外交が追求する崇高な目標でもあります。

 習近平主席が人類運命共同体の理念を提唱してから、十年にわたって花が咲き、成功の実が結ばれました。人類運命共同体の構築はすでに理念・主張から科学的システムへ、中国の提唱から国際の共通認識へ、素晴らしいビジョンから実践の成果へ発展し、強い生命力が見られます。二国間から多国間へ、地域から世界へ、衛生健康からインタネット、海洋へと、中国はすでに数十の国・地域と多くの分野で異なる形式の運命共同体を構築しました。人類運命共同体は7年連続で国連総会の決議に盛り込まれ、上海協力機構(SCO)やBRICSなど多国間枠組みの決議や宣言にも繰り返し書き込まれています。

 近年以来の国際情勢の変化は繰り返し表したように、運命を共にし、喜びと憂いを分かち合うことは現在世界の最も大きな現実であり、同舟共済と協力・ウィンウィンはチャレンジに対応するしかるべき筋道であります。ますます多くの国家と人民は、人類の運命は各国が共に把握すべきであり、世界の未来は皆が共に創り出すべきであると意識しました。我々は各国とともに、恒久平和・普遍安全・開放包摂・清潔かつ美しい世界を建設していきたいです。この道は紆余曲折かもしれませんが、その未来は必ず明るいものであります。


 ブルームバーグ通信社記者:昨年サンフランシスコでの中米首脳会談以来、中米は食い違い対策と互恵協力の推進について合意を達しました。しかし、米国側は対中国の貿易と科学技術に制限を加え続けます。中国側はこれから、この情勢はどうなるのかと考えていますか。また、どのように対処しますか。

 王毅:中米関係は両国人民の福祉、人類と世界の前路と深く関わっています。国際情勢はいかに変化するとしても、中国は対米政策の安定性と連続性を維持します。歴史、人民、世界に対して責任をもつ態度で中米関係を対処します。

 我々の立場は習近平主席が提出した3つの原則です。すなわち、相互尊重・平和共存・協力ウインウインです。これは半世紀にわたる中米関係からえられた経験と教訓をまとったものであり、大国間の付き合い方の準則を把握したものでもあります。それは、中米がともに順守し、努力していく方向となるべきです。

 具体的には、相互尊重は前提です。両国の社会制度と政治体制が違っていますから、お互いの差異を尊重し、認めてはじめて両国間の往来が続けられます。平和共存はボトムラインです。中米のような大国の間に衝突・対抗が起きてしまうと、その結果は想像に堪えないものでしょう。協力ウインウインは目標です。中米が手を携えば、両国や世界に寄与する多くのことを成し遂げられるでしょう。

 昨年11月、サンフランシスコで歴史的な中米首脳会談が行われました。双方は中米関係の下げ止まりや健康的かつ安定的な発展軌道に戻ることについて合意を達し、方向を明確化しました。バイデン大統領は、米国は新冷戦を求めておらず、「台湾独立」を支持していないと改めて強調しました。また、米国は中国の発展と富裕を見て嬉しく、中国の発展を抑えこむようにしなく、中国とのディカプリグもしようもしません。

 サンフランシスコ会談以来、中米関係の改善は確かにいくつかの進展を遂げました。これは中米両国と世界の人々の利益と願いに合致しています。しかし、米側の中国に対する誤った認識は今も続いており、その約束は実行に移されていないことを指摘せざるを得ないです。中国を抑えこむ手段は絶えず出来、一方的制裁措置のリストは絶えず長くなり、罪に着せようとすることは理屈通りに行かない程度となりました。もし米国がいつも言行不一致であるなら、大国としての信用はどこにあるのでしょうか。もし「中国」の名前を聞いた途端緊張して焦るなら、大国としての自信はどこにあるのでしょうか。もし自分の繁栄だけ保ち、他国の正当な発展を許さないなら、国際上の公理はどこにあるのでしょうか。もしバリューチェーンのハイエンドを独占し、中国をローエンドにさせるなら、公平競争はどこにあるのでしょうか。米国の直面している挑戦が自国にあり、中国ではありません。中国をひたすら抑圧しようとしたら、最後自分に害を与えることに決まっています。我々は米国に対し、歴史発展の大勢を見極め、中国の発展を客観的かつ理性的に捉え、中国との交流を積極的かつ着実に展開し、言行一致で承諾を実行していくことを促しています。中国とともに、中米関係を安定した、健全な、持続可能な発展軌道に推進していくようと考えています。

 今年は中米国交樹立45周年です。習近平主席は、中米関係の希望は人民にあり、基礎は民間にあり、未来は青年にあり、活力は地方にあると強調しました。我々は米国との対話交流を強化していきたく、社会各界の友好往来を推進し、相互理解の架け橋をより多く架け、不必要の誤解と偏見を無くす用意があります。中米双方が2つの異なる大国の正しいあり方を探ることができると信じております。


 新華社記者:多くの国の指導者は、現在の国際秩序が国々のパワーの変化を反映し、それに適応していないと思っています。中国側は平等で秩序ある世界の多極化と普遍的かつ包摂的の経済のグローバル化を主張しました。それは国際社会に幅広く注目され、支持されています。中国側が主張したグローバル・ガヴァナンスについて詳しく説明いただけませんか。

 王毅:世界の多極化と経済のグローバル化は人類社会の発展の大きな勢いでありますが、どのような多極化とグローバル化が必要なのかについて、様々な声があります。中国側は、平等かつ秩序のある世界の多極化と普遍的かつ包摂的な経済のグローバル化を実現すべきだと主張しています。

 平等な多極化は各国の権利、チャンスとルールの平等を反映するものであります。一部の大国が国際事務を独占すること、いわゆる力や地位によって国々をピンからキリまで分けること、拳が大きいほど話が有力になること、さらに一部の国がテーブルに着く、一部のくにがメニューだけに載っていることは許されません。国は大小、強弱を問わず、多極化プロセスにおいて平等に参加でき、権利を享受でき、役割を発揮できることを確保しなければなりません。

 秩序のある多極化は、国連憲章の趣旨と原則をともに守るものであり、普遍的に認められている国際関係の基本準則をともに堅持するものであります。多極化は陣営化ではなく、さらに断片化、無秩序化でもありません。各国は国連を核心とする国際システムのもとで行動し、グローバル・ガバナンスのプロセスの中で協力しなければなりません。

 あまねく恩恵をもたらすグローバル化は、経済発展のケーキを大きくしてよく分けることで、異なる国、階級やグループが経済社会発展に参加し、その成果を享受でき、国家間と国家内の発展不均衡を適切に解決し、共同繁栄と共同富裕を実現することであります。

 包摂的なグローバル化は、各国が国情にふさわしい発展の道を歩むことを支持するものであります。発展モードの均一化、私利私欲ための自国主義、保護主義をやめ、グローバル産業チェーンサプライチェーンの安定と円滑を守り、グローバル経済成長の活力と原動力を維持しなければなりません。

 中国は世界各国とともに、世界の多極化と経済のグローバル化を各国人民が期待する正しい方向に発展させ、グローバル・ガヴァナンスがより公平かつ合理的な方向に歩むことを推進していきたいのです。


 エジプトナイル川テレビ局記者:国際社会はいかにしてパレスチナ人に必要な保護を提供するのでしょうか。中国がパレスチナ問題における公正な立場はアラブ諸国に賞賛されています。パレスチナ·イスラエル衝突の進むべき道は何でしょうか。中国は問題解決のためにどのような役割を果たすのでしょうか。

 王毅:このたびのパレスチナ·イスラエル衝突により、10万人の死傷が出て、どれぐらい罪のない平民たちが瓦礫の下に埋もれているかまだわかりません。人の命には貴賎の別がなく、種族や宗教によって区別をつけてはいけません。21世紀の今日、パレスチナ·イスラエル衝突による人道的災害が阻止できないことは、人類の悲劇であり、人類文明の恥でもあります。どのような理由があっても、衝突継続を正当化することができません。どのような口実を使っても、平民への殺戮の罪から逃れることができません。国際社会は速やかに行動を取り、即時停戦を全て優先する第一の任務とし、人道支援の確保を一刻の躊躇もなく道義責任とするべきです。ガザの民衆は生きていく権利があり、女子供には親族のケアが需要です。すべての抑留者を釈放し、平民を傷つけるいかなる行為を阻止しなければなりません。

 ガザでの惨劇が再び世間の人々に教えたのは、パレスチナの領土が長きにわたり占領されている事実はこれ以上無視できず、独立国家を目指すパレスチナ人民の宿願はこれ以上回避できません。パレスチナ人民の被った歴史的不公正が世代を越え是正されないことは決して許しないことです。パレスチナ人民に正義を尽くし、「二国家解決」を全面的に実行するこそ、パレスチナ·イスラエル衝突の悪循環から脱出でき、あらゆる過激思想の土壌が根本的に除け、中東地域の永続的平和が真に実現できるものです。

 中国はパレスチナ人民が民族の合法的な権利を回復するという正義の事業を断固として支持し、終始一貫としてパレスチナ問題の全面的で公正かつ永続的な解決につとめています。われわれはパレスチナの国連への正式加盟を支持します。個々の安保理メンバーに対して、これ以上に障害を加えないよう求めます。より権威のある、より広範かつ実効性を備える国際講和会議を開催し、「二国家解決」の実行に繋がる時間表とロードマップを制定することを提唱します。我々は一刻も早くパレスチナ・イスラエル双方が平和交渉をできるだけはやく再開すると主張し、最終的にはパレスチナとイスラエル両国の平和共存、アラブ人とユダヤ人両民族の調和的共生を実現することを主張しています。中国は引き続き国際社会と共に、平和回復のために斡旋し、命救いのために努力し、正義を守るために責任を取ります。


 『北京青年報』記者:過去の一年、中国はサウジアラビアとイランの歴史的和解、ミャンマー情勢の緩和、イランとパキスタンの関係改善のために一連の外交斡旋を行い、著しい成果を収めました。関係国や国際社会から高く評価され、中国にしかできないことだと言われています。中国斡旋外交の成功の秘訣を伺いたいです。

 王毅:国際的ホットイシューの建設的建設に参与することは、国連安保理常任理事国としての中国のしかるべき責任であります。我々は、国際実践から経験を学び、中華文化から知恵を汲み取りながら、中国特色あるホットイシューの解決策を見つけました。「4つの堅持」が大切だと思っております。

 まずは内政不干渉を堅持すること。中国は常に、当事国の主権と領土保全を尊重し、当事国のニーズと要望に応じ、国連憲章に基づき斡旋の役割を果たしてきました。

 第二に、政治的解決を堅持すること。矛盾と紛争を前に、むやみに武力行使を図り、さらに制裁で圧力をかけることに執着してはいけません。根気よく対話と協商を推進し、各側の要望と兼ね合った最大公約数を見出すべきです。すべてのホットイシューにおいて、中国側は火に油を注ぐのではなく、平和交渉を促進していきたいです。

 第三に、客観・公正を堅持すること。中国は終始して物事の理非曲直から、独立自主に判断してまいりました。ダブルスタンダードや、片手落ちのけんか、さらに地政学的な私利を図ることはありません。各国人民の心の中には竿秤があります。公信力があれば、影響力があるわけです。

 第四に、末端と根本の兼治を堅持すること。ホットイシューの沈静化、エスカレートとさらなる拡大の防止を重要視しながら、その根元を系統的、弁証法的に分析し、総括的な政策で矛盾を解消すべきです。頭が痛いと頭を治し、足が痛いと足を治すことや、さらに短視的で功利的、内病外治はしてはいけません。

 当面、世界は安泰ではなく、平和がみんなで守られるものです。われわれは各国とともに、戦争停止のために共通認識を集め、平和交渉のために橋渡しを行い、持続的な平和・普遍的な安全の世界の構築を推し進めていきます。


 エフェ通信記者:中国とEUの関係の先行きはいかになるのですか。中国はEUに対してどのような期待を持っているのですか。中国は一部のEU加盟国が一帯一路イニシアチブに参加しないことについてどうお考えですか。

 王毅:昨年は中国と欧州の全面的戦略パートナーシップ樹立20周年にあたり、双方の各レベルの交流・対話が全面的に再開されました。中欧班列は1.7万本運行され、欧州25ケ国・219都市につながり、激動の世界で安全かつ順調なサプライチェーンの生命線となりました。中国は多くの欧州国家を対象にビザ免除措置を取り、双方の人的往来と経済貿易往来に便利を与えました。先ほど「一帯一路」を言及しましたが、実際に中国と欧州が「一帯一路」のもとで協力して成し遂げた成功例は多くあります。たとえば、ハンガリー・セルビア鉄道やギリシャのピラエウス港、クロアチアのペリェシャツ橋などが挙げられます。

 数年前、欧州連合のある政策文書で、中国にパートナー、競争相手、制度上のライバルという3つのラベルを同時に貼り付けたのは、事実に合わないし、実行不可能なものであり、逆に中欧関係の発展に不必要な妨害を与えるものです。たとえをすれば、交差点で赤、黄色、青信号が同時にともったら、どのように運転するのでしょうか。

 実際のところ、中国と欧州には根本的な利益の衝突や地政学的戦略上の矛盾はなく、双方の食い違いより共通利益が遥かに大きいです。中欧関係の正しい位置づけはパートナーであり、基調は協力であり、核心的な価値は自主であり、発展の未来はウインウインであるべきです。中欧関係の道はずっと青信号が続き、滞りなく進行していくことを願っております。

 強い欧州は中国の長期的利益に合致し、強い中国も欧州の根本的な利益に合致しています。中国と欧州は多国間主義の実現者、開放発展の提唱者、文明対話の推進者であるべきです。目を世界に目けると、中国と欧州が互恵協力すれば、陣営対立は実現できません。中国と欧州が開放とウインウインを堅持すれば、「逆グローバル化」は失敗に終わります。


 シンガポール『連合早報』記者:台湾地区の選挙のあと、台湾海峡の緊張情勢が更にエスカレートされるのではないかとの懸念があります。両岸の平和統一の行き先は薄くてなっているのでしょうか。現在の台湾海峡情勢についてお伺いたいです。

 王毅:台湾地区の選挙は中国の地方選挙に過ぎず、その結果が台湾地区が中国の一部であるという基本的な事実を変えることは全くできないし、台湾地区は必ず祖国に復帰するという歴史の大勢を変えることもできません。選挙後、180を超える国と国際組織が「一つの中国」原則を堅持し、中国が国家主権と領土保全を維持することを支持すると改めて表明しました。一つの中国という原則がすでに国際社会の普遍的な共通認識であることが十分に示されています。今なお「台湾独立」を黙認し、支持することは、中国の主権への挑戦にほかならないです。一部の国が台湾地区と公式関係を固く保ち続けるなら、それは中国の内政への干渉にほかならないです。国際社会が一致して一つの中国という原則を守る「家族写真」が見える日は必ず来ると信じております。それは時間の問題です。

 「台湾独立」勢力の分裂行為は台湾海峡の平和と安定を破壊する最も大きな要因です。台湾海峡の平和を本当に維持したいなら、旗印を鮮明にして台湾独立勢力に反対いしなければなりません。一つの中国という原則をより固く守るほど、台湾海峡の平和はより保証されます。

 中国の政策は明白なものであり、それは引き続き最大の誠意を持って平和統一の将来を勝ち取ることです。中国のボトムラインも明白であり、それは台湾を中国から分裂させようとするものは絶対許さないことです。台湾島内では、「台湾独立」を図る者は必ず歴史の罰を受けます。国際社会では、「台湾独立」勢力を支持する者は、必ず火を招いて自分を焼けることになります。

 台湾海峡両岸の人民は骨と肉のように強く結びつき、民族の脈を断つことができません。すべての中華民族の子孫は民族の大義を持ち、「台湾独立」に反対し、平和統一を支持しなければなりません。


 『グローバルタイムズ』記者:去年、中国の周辺外交は中国のー中央アジアサミットの成功裏な開催をもって良いスタートを切り、中国とベトナムが両国間関係を戦略的意義のある運命共同体への引き上げをもって円満にフィニッシュし、賑やかで大いに盛り上げたと言えます。これは中国の親睦・誠実・互恵・包摂の周辺外交理念が根付き、発芽し、開花し、実を結んでいると言われています。今年の中国外交にはどのような展望がありますか?

 王毅:中国には「遠くの親類より近くの他人」という諺があります。中国と周辺諸国は引っ越しのできない隣人であり、アジアは我々共通の故里であります。この故里をよく建設することは、地域諸国の共通の願いであります。習近平主席は親睦・誠実・互恵・包摂の周辺外交理念を提起されて以来、中国と周辺諸国は善隣友好の新たな局面を切り開き、特色のあるアジアの付き合いの道のりを歩み出しました。

 我々は隣を善となすことを堅持します。相手の核心的・重大な懸念を尊重し合い、緊密なハイレベルの往来を保ち、人民の知り合いと親しみ合いを増進させ、善隣友好を人の心に染み渡らせ、運命共同体の意識を実行に移していきます。

 我々は誠意をもって付き合うことを堅持します。小異を残して大同につくということを提唱し、互いの気持ちを考慮し、真摯なる意思疎通を通じて理解と信頼を深め、対話と協議を通じて行き違いと摩擦を解決し、共同で各種のリスクやチャレンジに対応し、苦楽を共にする隣人同志の良い物語を綴っていきます。

 我々は互恵ウィンウィンを堅持します。優位性の相互補完を発揮し、互いの発展と振興を後押しし、中国・ラオス鉄道、中国・パキスタン経済回廊、中国・中央アジア天然ガスパイプライン、中国・マレーシア「両国双園」、中国・インドネシアヤワン高速鉄道といった一連の協力プロジェクトは地域の成長を加速させました。

 我々は開放・包摂を堅持します。開かれた地域主義を堅持し、積極的に東アジアの協力に参加し、ASEANの中心的位置を支持し、中日韓協力のさらなる深化を推し進めます。中国ー中央アジアサミット、瀾滄江ーメコン川協力メカニズムが隆々発展し、上海協力機構は既に世界で一番広い幅と一番多い人口を有する地域協力組織となりました。

 今年は平和共存五原則発表70週年にあたります。五原則はアジアで誕生し、社会制度とイデオロギの差を超え、国際関係の基本準則と国際法の基本原則となり、国家間の関係を正しく処理するために東方の知恵を貢献しました。70年過ぎましたが、五原則は時代遅れになることはなく、かえって更に盛んな生命力を現してきました。我々は周辺諸国と共に、平和共存五原則の発揚からアジアと人類運命共同体の構築に導き、世界の平和のために引き続きアジアの貢献をし、世界の成長に引き続きアジアの原動力を提供していきます。


 CGTN記者:ウクライナ危機において、中国は、中国がやったのは平和交渉を促進することにほかならないと主張してきました。先月に開催されたミュンヘン安全保障会議に出席された時、部長はロシアとウクライナ双方が交渉のテーブルに戻る条件はまだ整っていないとおっしゃいました。中国側は、条件が整えるまでどういうことが必要だとお考えですか。中国側は今、その条件を作るためにどのような措置を取るのでしょうか。

 王毅:ウクライナ問題において、中国は終始して客観的で公正な立場を堅持し、平和交渉の促進に力を尽くしています。習近平主席はロシア、ウクライナを含む各国指導者と踏み込んだ意見交換を行ってきました。中国側はこれに関する立場文書を発表し、何回も特使を斡旋に派遣しました。われわれの全ての努力は、一つの目標に向かっています。それは戦争停止と平和交渉への橋渡しです。

 このところ、ミュンヘン安全保障会議に出席した際に、ウクライナ危機が「ルーズルーズ」の結果を招きかねないと心配し、解決への道筋を模索しようとている人が増えていると強く感じております。

 歴史が証明されたように、衝突が止まらないと、事態の悪化やエスカレート、さらに当事者の予想外のことが起きることになってしまいます。平和交渉が始まらないと、誤解と誤算が増え続け、さらなる危機をもたらすことになってしまいます。これらの教訓を銘記する必要があります。

 全ての紛争の終着点は交渉テーブルにあります。交渉を早く始めると、平和も早く訪れます。各側が国連憲章の趣旨と原則を遵守し、各側の合理的な懸念を適切に処理すれば、ヨーロッパは均衡、有効かつ持続可能な安全フォーラムを真に構築することができるのではないでしょうか。

 習近平主席の打ち出したした「四つのすべき」は、中国側がウクライナ危機の政治的解決の推進する上で根本的な拠り所であります。中国側は、ロシアとウクライナが認め、各方面が平等に参加できる、全ての平和案を公平に検討できる国際講和会議の適時開催を支持しています。中国側、ヨーロッパ大陸が一日も早く平和と安定に戻ることを期待し、そのために建設的な役割を果たしていきたいと思います。


 中国新聞社記者:中国外交はどのように中国式現代化をよりよく後押しするのでしょうか。中国発展の見通しを心配している人がいますが、それについてのコメントをお伺いたいです。

 王毅:ご周知のとおり、昨年度、中国経済は5.2%のペースで伸び、世界経済成長の三分の一を貢献しました。中国は依然として重要なエンジンであり、次の中国は依然として中国です。ここに、新たなトレンドがいくつかありますが、ご留意いただきたいです。

 まず、中国の発展には合理的な量的拡大のみならず、効果的な質的向上もあります。新興産業が飛躍的に発展し、グリーン化にすぐれた成果があがり、社会予想が着実に改善され、新たな質の生産力が加速して形成されています。次に、十四億あまりの人口を擁する超大規模市場の扉が世界に開かれ、新需要・新業態が爆発的に生じ、自国発展と国際協力との可能性が迅速的に高まりつつあります。さらに、中国の開放の門戸はますます開かれてゆく中、ハイレベル・制度型開放の価値が次第に増加していき、平均関税率が既にWTO先進国並みの水準まで下降し、外資参入ネガティブリストにおける禁止・制限分野が31個を下回り、製造業への参入規制が全面的に撤廃され、サービス業の開放が加速して推進され、外商投資の収益率も依然として世界のトップクラスです。

 中国の発展は世界と切り離せず、世界の発展も中国を必要としています。中国に消極的な見通しを持てば逆に自分自身に損を与えます。中国にまちがった判断を下せばチャンスを逃してしまうに決まっています。

 経済外交も対外活動の重要な内容です。我々は引き続き中国と外国の人員往来とそれに関する決済に便利を図る措置を打ち出していきます。3月14日から、中国はスイス、アイルランド、ハンガリー、オーストラリア、ベルギー、ルクセンブルクの六カ国を対象としたビザ免じ政策の試行を更に進む予定です。中国人と外国人がより気軽に行き来できるように、我々は、より多くの国が中国国民にビザの利便性を提供するよう望んでおります。ともに人的往来の便利なネットワークを構築し、国際線の運航再開を推進していきたいものです。我々は、「駐中国使節の地方訪問」をより多く企画することで、地方や企業のために開放協力の架け橋をより多くなしていきます。我々は、主管機関と協力して、高水準の自由貿易協定の締結により力を注ぎ、世界に向けた自由貿易ネットワークを拡大し、安定したかつ円滑的なグローバル産業チェーン・サプライチェーン・データチェーンを守っていく考えです。我々は、協力して中国国際輸入博覧会や中国国際サービス貿易交易会、中国国際消費財博覧会などの国際協力プラットフォームを開催し、市場化・法治化・国際化したビジネス環境を改善することで、各国の投資者と協力パートナーにより安定した予想と長期的な利益をもたらすと考えています。


 インドネシアアンタラ通信社記者:中国とASEAN諸国は「南海行動準則」が拘束力を持つ達成に向かう協議を加速することに一致しました。南海の平和と調和の取れた環境を作るために、中国は「南海行動準則」の達成にどんなプランを提出するのでしょうか。

 王毅:中国人民は世代にわたり南海で生活し、南海諸島は昔から中国政府が法に従い支配する領土であります。本日の南海は世界上最も繁盛、最も安全、最も自由な航路であります。ここ数十年来、世界50%の商船と三分の一の海上貿易はここを通りましたが、邪魔や妨げを受けたことは一つもありませんでした。この動乱な世界を見渡すと、南海が平和と安定を保っているのは中国とASEAN諸国の共同な努力なしには考えられないもので、決して容易いことではなく、大切になければなりません。

 この中でもっとも重要な経験は2つの堅持であります。それは、争議は当事国同士の二国間協議で適切に管理し解決することを堅持すること、海上の平和は中国とASEAN諸国の共同の努力で維持することを堅持することであります。これは2002に署名された「南海各方面行動宣言」の核心的要義であります。

 海上の紛争につきまして、中国は終始高度な自制を保ち、善隣友好の精神に従い、歴史と法理的事実を尊重し、各方面が納得できる解決案を探ることを主張してきました。だが、我々は善意が濫用されることを許さなく、海洋法が歪曲されることを受け入れません。故意的な権利侵害行動に対し、われわれは法に従い正当な権利を守ります。無理な挑発に対し、われわれは道理に基づき対応します。ここで一部の域外の国に対し、ことを煽り立てたり、サイドを選んだりするようなことをやめ、南海のトラブルや騒動を引き起こす者にならないよう忠告します。

  南海の平和と安定を維持することに関して、中国ASEAN諸国は引き続き「南海各方面行動宣言」を着実にする必要があります。同時に、「南海行動準則」の達成に向かう協議を推進し、更なる効力と実質な内容があり、海洋法を含む国際法に合う地域のルールを設置すべきです。中国側の力強い押し進みで、「準則」の二回目の確認作業は完了し、三回目の確認作業がスタートされました。われわれは、「南海行動準則」を一日にも早く達成させ、着実に南海を平和の海、協力の海にするようASEAN諸国とともに努力していきたいものです。


  フェニックスTV記者:国際社会は相次いで人工知能のグローバルガヴァナンスプランを打ち出し、中国側は大国間の人口知能に関する協力にどんな立場をお持ちでしょうか。

  王毅:人工知能は爆発的な発展の肝心な段階に入りました。われわれは発展と安全を並行させることを主張します。新しい物事とチャンスを迎えると同時に、それにブレーキを設置し、共にグローバル人工知能ガバナンスを推進していきます。去年10月、習近平主席は「グローバル人工知能ガバナンスイニシアチブ」を提案し、中国側の態度と主張をはっきり表明しました。

  われわれが注目しているのは主に三つの確保であります。一つ目は有益性を確保すること。人工知能の発展は人類共同の福祉に有益で、人類の倫理規範、国際法のルール及び人類文明の進歩の方向に合うべきであります。二つ目は安全性を確保すること。人工知能は終始人間のコンートロールの下に置かれ、解釈可能性及び予測可能性をどんどんあげるべきであります。そのために、各種のリスク評価と管理・コントロールのプランを構築する必要があります。三つ目は公平性を確保すること。国連の枠組みで人工知能グローバルガバナンスの機関を設立すれば、各国が人工知能発展のプロセスで平等に参与し、恩恵を受けられるべきであります。

  ここで強調したいのは、人工知能においてもいわゆる「狭い庭に高い壁」をやろうとしたら、新たな歴史的過ちを犯してしまいます。それは、各国の科学技術の発展を止められないばかりか、国際産業サプライチェーンの完全性を壊し、人類のリスクとチャレンジへ対応する能力を弱めることになります。

  中国は各国と人工知能の協力を展開することに積極的で開放的な態度を持し、既に一部の国と対話のメカニズムを設立しました。人工知能に関する大国間の協力も重要であり、発展途上国の能力建設も重要であります。われわれは適時に国連総会に「人工知能能力建設に関する国際協力」の決議案を提出し、各方が技術共有の強化を促進し、知能のギャップを埋めることに力を入れ、どの国も取り残さないよう努力していきます。


  タンザニアザンジバルテレビ放送局記者:今年1月、部長はアフリカを訪問し、中国の外交部長は毎年の初訪問をアフリカにする伝統を続けました。中国はどのようにアフリカ諸国との協力を強化するのでしょうか。アフリカをはじめとする西側諸国の高官らも近年、常にアフリカを訪問したことに対し、中国は中国·アフリカ関係が西側諸国との競争に直面する恐れがありますか。

  王毅:中国の外交部長は毎年の初訪問をアフリカにする伝統は既に34年も続けました。国際交流の歴史においても、これが唯一無二です。というのは、中国とアフリカ諸国は肝胆相照らし、運命をともにする兄弟です。我々は反帝国主義・反植民地闘争に肩を並べ、発展と振興の道のりにおいて助けあい、激変している国際情勢の中でともに大義を堅持しているのです。

  新時代に入り、習近平主席は「真実、実務、親密、誠実」の対アフリカ政策理念と正しい義利観を提出し、中国·アフリカ運命共同体の建設を「ファーストトラック」へと導いてきました。中国は15年連続でアフリカの最大な貿易相手となり、中国·アフリカ協力の「パイ」がますます大きくなり、中国とアフリカ民衆の心の距離も縮まってきました。

  現在、中国やアフリカを代表格とする「グローバル·サウス」は勢い良く発展し、世界の歴史的プロセスを深く影響しています。アフリカ諸国は、新たな覚醒をしていおり、外部に押し付けられたモデルは安定と繁栄をもたらしておらす、自国の国情に合った発展の道を模索し、前途と運命を自分の手で握らなければなりません。

  このような新たな歴史的プロセスにおいて、中国は引き続き揺るぎなくアフリカ兄弟とともにあり、アフリカが思想上と観念上における真の独立を取得することを支持し、アフリカの自主発展能力の向上、近代化プロセスの加速を支援していきます。

  中国は昔からアフリカを周辺化するのを反対しています。中国·アフリカ協力が大きな発展を遂げて以来、他の大国も改めてアフリカに注目しました。中国はこれを歓迎します。各国が中国と同じように、よりアフリカへの重要視を強化し、アフリカへの投資を増やし、実際の行動をもってアフリカの発展を支持することを望んでおります。また、アフリカの意志を尊重する上でより多くの三者協力ひいて多国間協力を展開する用意があります。

  中国アフリカ協力フォーラムの新規セッションは今秋、中国で開く予定です。その節、中国とアフリカ諸国の指導者らは六年ぶり北京に再会します。中国とアフリカがこのサミットを通じて、伝統的な友好を発揚し、団結と協力を深め、中国·アフリカの共同発展を加速させるために新たな境地を切り開き、中国·アフリカ運命共同体に新たな一章を書き綴ると、私は信じております。


  KBS記者:朝鮮半島問題について、中国政府は今までの立場を堅持していますか。また、朝鮮半島情勢はますます緊張化になる中、中国側の解決案は何でしょうか。

  王毅:朝鮮半島問題は長年長引き、その「ネック」は明確であります。つまり、冷戦による影響が完全に取り除かれておらず、朝鮮半島の平和秩序が終始構築されておらず、安全問題が根本的に解決されていないことであります。その解決方法も既存で、すなわち中国側が提出した「ダブルトラック」アプローチと「段階的、同時的」原則です。

  現在、朝鮮半島情勢はますます緊張しており、これは中国が見たくない状況です。この乱れた世の中に、朝鮮半島は再び戦乱が起きるべきではありません。朝鮮半島問題を利用して時代に逆行し、冷戦と対抗を起こそうとする者は必ず歴史の責任を負い、地域の平和と安定を破壊しようとする者は必ず巨大な代償を払うことになります。   

  中国は朝鮮半島問題における立場は一貫であり、それは朝鮮半島の平和と長期的安定に取り組むことです。当面の急務は、脅威と圧力をかけることを停止し、エスカレートや対抗の連鎖から脱出することです。根本的な解決策とは、平和交渉を再開し、各方面特に朝鮮側の合理的な安全面の関心事項を解決し、朝鮮半島問題の政治的解決のプロセスを推し進めることです。


  CMG記者:現在、地球規模の課題が続出しています。国際社会は国連がより大きな役割を果たすことを期待しています。それと同時に、一部の国は国連を棚上げにして独自の「小さなグループ」を次々と作っています。中国は、国連が国際的事務の中で果たしている役割をどういうふうに見ているのでしょうか。そして、国連の改革と発展についてどのような考えをお持ちでしょうか。

  王毅:中国としては、世界には一つのシステムしかありません。それは国連を中心とした国際システムです。一つの秩序しかありません。それは国際法に基づく国際秩序です。一つのルールしかありません。それは国連憲章の趣旨と原則に基づく国際関係の基本準則です。いかなる国も、勝手に行動し、別の秩序を作るべきではありません。いかなる国も、勝手に行動し、別の秩序を作ろうとしてはなりません。近年起きた一連の挑戦と危機はまさに、国連の役割は弱めるのではなく強化すべきもので、国連の地位は取って代われるのではなく必ず擁護しなければならないと、私たちに再び警鐘を鳴らしているのです。

  国連が創立されてから70年の間、様々な困難と挑戦に遭い、強権政治による衝撃を受けながらも、今になってなお最も普遍性、代表性と権威性のある政府間国際機関であり、世界の平和と発展を実現する核心的なメカニズムであり、広範な中小国家が国際的な事務に平等で参加する重要なプラットフォームであります。

  中国は国連憲章に調印した最初の国であり、平和維持活動に最も多くの人員を派遣した国連安保理常任理事国であり、国連の中で二番目に多い会費と資金を提供している国でもあります。「発展の赤字」を目の前にして、我々は「グローバル発展イニシアチブ」を積極的に推進し、国連「2030アジェンダ」の実現に力を捧げていきます。そして気候変動が地球を脅かす中、我々は国連がその対策として進めている国際協力をサポートし、史上最短の時間で世界最高の炭素排出削減幅を実現していきます。

  それと同時に、国際政治と経済の新たな現状に適応するために、国連も時代に遅れないよう改革を進め、発展途上国の代表権と発言権を上げていく必要があります。とりわけ大国はきちんと責任を取り、安保理を含む国連がよりよく業務を遂行することを後押しし、世界的なコンセンサスをより有効に取りまとめ、地球上の資源を活用し、グローバルな行動を調整していかなければなりません。中国は、国連「未来サミット」をサポートし、各国に恩恵をもたらす「未来契約」が結ばれることを期待しています。我々は国際社会と共に、国連の持続的な発展と改善を支持していきます。また、国際法治を基礎に、公平正義を趣旨に、協力とウィンウィンを目標とし、効果的な行動を導きとし、真の多国間主義を実践し、国際関係の民主化と法治化を絶えず推進ていきたいです。


  パキスタン通信社記者:習近平主席が「一帯一路」共同建設というイニシアチブを打ち出してから既に10年経ちましたが、数多くの国はそれがもたらしたメリットを実感しています。部長は今後の「一帯一路」の共同建設についてどのような期待がありますでしょうか。

  王毅:習近平主席が「一帯一路」イニシアチブを提出してから十年間、「一帯一路」は大きな成果を収め、今の世界で最も人気のある国際公共財と規模が最も大きい国際協力フォーラムとなっており、参加国が連携して発展する協力の道、機運の道、繁栄の道にもなっています。第三回「一帯一路国際協力サミット」において、習主席は今後中国による「8つの行動」を発表しました。これは、「一帯一路」の共同建設が質の高い発展という新たな段階に突入したと示されています。われわれは各国とともに、「シルクロード精神」を受け継ぎ、第三回「一帯一路」国際協力サミットフォラームの成果を具現化し、「一帯一路」共同建設の次の「ゴールデン十年」を切り開いていきたいです。

  われわれは「ハードコネクティビティ」の質の向上とアップグレードしていきます。質の高いかつ持続的、強靭性のある、陸海空一体化したグローバルインフラ施設の連結ネットワークをさらに建設していきます。そして、「デジタルシルクロード」の建設を加速し、「グリーンなシルクロード」を力強く推進し、様々な新しい挑戦にともに立ち向かっていきいます。

  我々は「ソフトコネクティビティ」の確実な実行を推進していきます。「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」といった原則と、「開放・グリーン・クリーン」の理念と、「高水準、福利・厚生、持続可能」の方向性の下で、「一帯一路」イニシアチブを各国自身の発展戦略と円滑に連結し、代表性のある施設と人々に恩恵をもたらす「小さくて美しい」施設をまとめて計画し、開放的なグローバル経済を積極的に構築し、「一帯一路」が、みんなの機運、分かち合う機運、持続的な機運となるよう取り組んでいきます。

  我々は「心の通じ合い」の深化を推進していきます。「一帯一路」共同建設に関する国家間の文明交流を力強く行い、民間と地方の交流を大きくサポートし、豊富多彩な人的交流を大きく推進していき、「シルクロードの精神」がより深く人々の心に染みこむよう取り組んでいきます。

  中国はいわゆる独り善がりの現代化を求めません。われわれは、質の高い「一帯一路」の共同建設が各国の共同発展を推し進めるエンジンになり、世界の現代化を実現する加速器になるよう期待しています。


  キューバラテンアメリカ通信社記者:去年、キューバは「発展途上国77ヵ国+中国」サミットを開催し、「ブリックス」の歴史的な加盟国拡大が実現されました。一部のメディアや学者は、勃興している「グローバルサウス」は西側による国際秩序を挑戦し、中国が「グローバルサウス」の重要な一員として重要な役割を果たしていると見られています。これについてのコメントをお伺いたいです。

  王毅:「ブリックス」国家の発展は平和を守る力の増強であり、世界正義陣営の拡大であり、いわゆる挑戦と見なすべきではありません。もっと広い意味で、「ブリックス」加盟国の拡大は「グローバルサウス」の全面的な勃興と世界の多極化が加速している表現であります。新興市場国と発展途上国の集合体として、「グローバルサウス」は世界経済における割合は40%以上に達し、世界経済の情勢を深刻に描き直しています。独立自主は「グローバルサウス」の下色であり、団結と自強は「グローバルサウス」の伝統であります。「グローバルサウス」はもはや「沈黙の大多数」ではなく、国際秩序の変革における重要な力となり、百年変局の希望となっております。

  中国は過去、現在、そして将来になっても「グローバルサウス」の揺るぎのない一員であり、終始して「グローバルサウス」の国々と呼吸を共にし、運命が繋がる仲間であり、「グローバルサウス」の発展と振興を推し進める中堅的な力であります。

  今年は「グローバルサウス」協力の収穫の年であり、アジア・アフリカ・ラテンアメリカの国々の団結の新たな節目でもあります。「中国・アラブ諸国協力フォーラム」と「中国・ラテンアメリカカリブ諸国共同体フォーラム」がそれぞれ成立20周年と10周年を迎え、「中国・アフリカ協力フォーラム北京サミット」も今年の秋に開催する予定です。中国は各国とともに、発展途上国の団結・協力による「サウスパワー」を絶えず発展させることを期待しております。中国はロシアによる加盟国拡大後初の「ブリックス首脳会議」と、ブラジルによる「G20サミット」、ペルーによる「APEC首脳会議」を支持し、グローバル・ガバナンスの「南の時刻」を輝かせることを期待しています。


  中国日報記者:去年には、1500人あまりの中国公民がスーダンにおける緊急避難行動で安全に引き上げられました。ま外交部は今年に「人民のための外交」の面で更にどのような措置を打ち出しますか。

  王毅:さる一年は、世界情勢には変乱が入り混じり、党中央は広大なる同胞の安否を常に心がけています。この一年、外交部と海外駐在大使館・領事館は党中央よりの暖かさを一人ひとりの同胞に伝えますように全力で取り組んでいました。

  我々は海外における領事保護を強化し、各種の事件を8万件あまり処理し、6000件あまりのリマインダーや注意喚起メッセージを発表しました。スーダンやパレスチナ、イスラエルから相次いで数千人の中国人民を緊急に引き上げて、海外にいる中国人民の生命の安全を全力で守ってきました。我々は「中国領事」アプリの機能を持続的に最適化させ、12308ホットラインは年間で53万通あまりの救助要請電話を受理しました。我々は中国パスポートの使用価値をさらに高め、シンガポールやマレーシア、タイなど20あまりの国々と相互ビザ免除を実現しました。また初めての『領事保護と協力の条例』を発表し、領事保護の法治化、制度化、規範化の水準をさらに高めていきます。

  「人民のための外交」には進行形だけあり、完成態は存在しません。今年は重点的に以下の三つの大きな出来事に取り組んでいきます。

  一つ目は平安中国の海外システムを全力で創設し、予防的な領事保護宣伝と安全リスク早期警戒を強化し、12308ホットラインをさらに最適化させ、効率的かつクローズループ管理、全過程的な領事保護プラットフォームを建設します。

  二つ目は人的往来の便利なネットワークをつくり上げて、国際旅客便数の復旧を早めに推進し、中国へのビザ免除の「友達の輪」を持続的に拡大させ、より多くの国々と多様な形のマルチビザ発給の協議を達成するように働きかけます。

  三つ目はオンライン・オフラインの領事サービスのレベルを高めることです。「中国領事」アプリを最適化させてアップグレードし、海外駐在大使館・領事館の「スマート領事ホール」をつくり上げ、海外にいる中国同胞により質の高く、また便利な領事サービスを提供していきます。

  ここで皆さんにお伝えしたいのは、中国の外交は人民の外交です。人民に奉仕して、同胞に満足させることは終始して我々の努力の方向です。「人民に奉仕して、同胞に満足させる」というのは終始して我々の努力の方向です。


  China Arab TV記者:過去一年には、中国の声が国際の舞台でますます朗然になってきました。中国の物語を知りたい方がますます多くなっています。新時代における中国の物語のハイライトと重点は何だとお考えですか。外国人記者は中国の物語を広めることではどのような役割を果たせますか。

  王毅:良い質問です。ここ数年、中国駐在の外国人記者が中国の生き生きした物語を多く報道しました。「神舟」家族の宇宙飛行船のリレーから「奮闘者」号有人潜水器の極限深海潜水まで、砂漠化防止から低炭素のライフスタイルまで、杭州アジア大会から「村のバスケットボールアソシエーション」試合まで、みなさんは億万の中国人民が共に「中国の夢」を追い求める感動的な物語を世界に語り、新時代の中国の勢い良い生気を世界に見せてくれました。この場をお借りして、このことに力を捧げた記者の皆さんに心より感謝の意を表します。

  中国の物語には素晴らしいものが次々と現れると言えるでしょう。まずは中国共産党の物語です。100年余り以来、中国共産党は中国人民を団結して率いて粘り強く奮い立ち、中国式現代化の道のりを切り開き、人類の歴史に未曾有の発展の奇跡を起こしました。それは中国の物語に一番輝かしいテーマであります。中国の物語はけっきょく中国人民の物語であります。人民は中国の物語の主役です。14億以上の中国人民が中国共産党の指導の下で奮闘し、勤勉な努力によって幸せな生活を追めることは、中国の物語に一番素晴らしい篇章であります。中国の物語は中国と世界が成就しあう物語でもあります。中国は終始して自国の発展と各国の共同発展を結びつき、たゆまず改革を深化させ開放を拡大することで、自国の発展を成し遂げるとともに世界にも貢献しています。それは中国の物語に一番大きな物語であります。

  中国の物語をしっかり伝える意味に触れましたが、中国の物語が孤立的のではなく、人類物語の重要な篇章であることに注目すべきです。中国の物語から得られた教えは、各国が自国の国情に即して現代化の道のりを自主的に模索すれば、百花斎放の世界現代化の新たなビジョンが必ず描かれます。

  中国の物語を伝える外国記者の方がますます多くなっています。「中国は不可能を可能にするところであり、中国の物語を伝えるのは彼の仕事だけでなく、終生の使命でもある」と語った外国記者がいることに注目しました。またこの数年間、より多くの海外のインフルエンサーが中国での見聞をシェアすることで各国のネットユーザーに愛でられていることに気づきました。今後より多くの外国の方々が、活力と熱気にあふれている中国の物語を語りあい、中国が各国と手を携えて人類運命共同体を構築する物語を語り合ってくれることを歓迎します。


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