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劉亜明総領事,NHKの取材に応じる
2020/05/27

 近日、劉亜明総領事はNHKの取材に応じ、中日関係の発展、長崎と中国の交流協力等の質問に答えた。全文は以下の通り。

 一、 新型コロナウイルスが中日関係へ与えた影響について。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、中日間の人的往来と経済・貿易協力に大きな影響を与えたが、困難は一時的なものに過ぎない、中日関係が良い方向へ発展する基調に変化はない。これには政治的、経済的、社会的の3つの観点に分けて考えることができる。政治レベルでの観点では、両国指導者が新しい時代にふさわしい中日関係を構築することで重要な政治的コンセンサスを達成した。経済レベルでは、感染症は両国間で緊密に結ばれる産業チェーンとサプライチェーンに打撃を与えたが、市場主導で形成された両国の互恵協力の構造は変化しておらず、両国の第三国市場における協力、イノベーション協力など新しい成長分野には大きな将来性がある。社会レベルから見ると、今回の感染は相互支援する行動を通して、両国民を強く結びつけ、相互理解と友情の増進につながり、中日関係の基盤がさらに強固になり、一層の改善と発展を迎えることを確信している。

 二、 長崎県内の経済への影響について。

 新型コロナウイルスは世界範囲で大きな危機を招いているなかで、長崎・上海線の定期便増便が延期されるなど、長崎と中国の交流と協力にも一定の影響を与えた。しかし、「危機」という言葉が示すように、危険の面も機会の面も両方含まれていることを認識する必要がある。われわれは危機の中にチャンスを探り、危機をチャンスに変えるべきである。リモート化対応(遠隔診断・オンライン会議・電子決済・オンライン教育等)の需要が増え、5G/AI(人工知能)/IoT(モノのインターネット)/ロボット導入等が加速し、デジタル化の進展が予測できる。中日両国はこれらの分野における相互補完性が高く、その協力には基盤、条件、潜在力がある。両国政府と企業が交流・意思疎通を強化し、技術の成果と経験を共有し、協力プロジェクトの実質的な進展を推進し、中日協力を新たな水準へ推し進め、両国関係のさらなる改善と発展をサポートするよう期待する。

 三、 コロナ禍においてどのように両国民間の相互理解を深めるか。

 中日両国民はウイルスによって疎遠になることはなく、『風雨同舟』という言葉のように、運命共同体である国際社会全体と共に世界的な挑戦に立ち向かっている。

 中国政府と国民が新型コロナウイルスと戦う過程において、長崎県をはじめ多くの方々が中国に力強いエールを送り、マスク、防護服及び多額の義援金を寄贈してくれた。この困難な時期に日本が中国国民に温かい手を差し伸べてくれたことは、中国社会に大きな反響を引き起こした。新型コロナウイルスが日本国内で拡大すると、われわれは身につまされる思いであり、中国政府と中国地方政府、民間企業が日本にマスク、防護服、PCR検査キットなどの防疫物資を提供し、両国の専門家は電話会議で感染防止・抑制措置などについて話し合った。総領事館は長崎県へ1万枚、長崎市へ3千枚のマスクを寄贈し、できる限りの支援を行った。福建省、上海市などの友好都市からはそれぞれ長崎県内各地にマスクが届き、県内の感染拡大防止に支援した。重大な災害に直面した時に、お互いに見守り合い、助け合うことは中日両国の良き伝統であり、両国民の相互理解と友情増進につながる。疫病は一時的であるが、友情は永久的である。新型コロナウイルスが一日も早く収束して両国間の友好交流が回復し、中日関係が更なる発展を迎えることを期待する。

 四、 今後の中日関係の在り方について。

 世界のつながりが深まる今日、人類はますます切っても切れない運命共同体となっている。史上前例のないこの感染症という試練を前にして、中日両国が一致団結して、世界を早急に感染症の暗雲から救い出し、経済社会の発展と市民生活の早期正常化を実現することが求められる。両国が手を携えて感染と闘う過程において、両国の相互支援と協力が中日関係の一層の改善と発展を後押しする新たな原動力となり、両国民の友好的感情を増進する新たな絆となっている。その原動力と絆を生かし、両国指導者がすでに達成した新時代にふさわしい中日関係を構築するという重要な共通認識に従って、新時代の中日関係の道を探るべきではないかと思っている。新時代において、中日が両国関係の水準を引き上げ、中身を豊富にすべきである。双方は「互いに協力パートナーであり、互いに脅威とならない」という政治的コンセンサスを確実に実行に移し、実際に「競争から協調へ」を実現し、政治的相互信頼の強化、矛盾や意見の相違の適切な処理、互恵協力の深化、人的交流の促進、両国関係の長期安定化を図るべきである。新時代において、中日両国は協力の全面的な質の向上を実現すべきである。昨年は新中国成立70周年で、日本は令和時代に入り、両国と両国関係は共に歴史の新たなスタートラインに立ち、より高い段階へ進む歴史的チャンスを迎えている。近年、中日両国の実務協力の新しいプラットフォームとメカニズムが次々と生まれている。日本はこれまで二回の「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに積極に参加し、双方が第三国市場協力とイノベーション協力のメカニズムを創った。それにより高齢者介護、省エネ、環境保護や開放型世界経済の維持、地域発展の統合推進など、様々な分野の協力が見込める。新時代において、中日各分野の人的往来を新たな段階へ推し進めるべきである。長年の蓄積を経て、中日間には利益大融合と国民大交流の枠組みがすでに出来上がっており、双方の貿易額は3千億ドルを超え、人の往来は1200万人に近く、友好都市は250組を超えている。これは中日関係の全面性と高い水準をよく表しており、両国関係の永続的発展のための活力を与えるだろう。

 五、 長崎が果たせる役割について総領事が期待していること。

 長崎は昔から日本の対中交流の重要な窓口であり、中国と貿易拡大を通して自身の経済繁栄を導き、中国文化も長崎に根付き、長崎は対中友好を重視する民意の基礎を築いた。新時代において、長崎がよき伝統を発揚し、対中友好交流を更に発展させ、地方から中日関係の改善と発展を促進するためにもっと大きく貢献できるところだと思っている。これからの長崎と中国の地方交流について、以下のポイントを切り口にするべきではないかと思う。1、発展戦略に応じ、相互補完優勢を十分に活かすこと。中国はまさに質の高い発展を目指し、成長モデル転換及び産業構造のグレードアップに取り組んでいる。日本の経験や技術の面において参考にできるところが多い。中国と日本は経済の補完性が強く、協力の潜在力が大きく、長期の互恵協力のなかで互いの連携度、依存度がたえず深まっている。長崎はクリーン産業、海洋産業、医療衛生、文化観光などの分野における優位性があり、双方は協力を強化し、互いに学び合い、経済貿易協力のために新チャンスを創出し、新スポットを培うことができる。2、地方交流を増進し、実務協力を強化すること。地方交流は一貫して中日交流の重要な礎となっている。長崎県および県内の主な市町村は中国の上海市、福建省、湖北省などの地方都市と友好交流関係を持ち、多くの分野で良好な協力関係がある。これは長崎県にこれらの地区とさらに多くの分野での協力を深めるきっかけを提供している。長崎県は、中日友好交流の中で独特で重要な役割を果たしている。時代と共に前進し、21世紀中日地方交流の新たな時代を切り開き、両国関係の持続的な改善と発展を推進する牽引的役割を果たしてほしい。3、双方の人的交流を深め、相互理解を促すこと。「国の交わりは民の相親しむにあり」という言葉のように、両国の長い交流の歴史を振り返ると、民間交流は重要な役割を果たしてきた。長崎と中国の関係の更なる発展には、人的往来を積極的に促進し、両国民の相互理解、特に両国の未来を担う青少年の交流を増進することは欠かせない。中国駐長崎総領事館は積極的に青少年交流プロジェクトを企画し、長崎の青少年達に中国訪問のチャンスを提供している。訪中した青少年達が帰国して「中国の友達ができてうれしい」などの感想を聞くたびに、青少年交流の大切さを切に感じる。長崎各界には、青少年交流を重視し、大いに推進していただきたい。

 長崎各界の皆様が伝統と強みを一段と発揮し、地方交流を絶えず強化し、経済貿易分野の協力を深め、双方の人的往来を拡大し、新時代の中日関係の発展により一層大きな貢献をされるよう期待する。

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